批判を受けて高みを目指す

ようやく昨年末にICPカンファレンスで実施したワークショップの報告書ができあがりました。

https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/cms/wp-content/uploads/2018/04/09-1.pdf

三人のプロジェクトでよくまあここまで俺たち来たもんだなと少し笑いながらタバコ吹かすような感じです(B’zか)

ケースメソッドとフランス文化研究をつなぐワークショップはおそらく世界中にここだけでしょう。これは三名で作り上げたものです。

作成秘話を少しだけ。

現メンバーの高橋・松井・山川の三名がタッグを組んだ2017年当初、「ワークショップをやろう」ということで一致してはいたのですが、その形態については模索が続いていました。最初は僕が授業でやっていた「異文化圏の人と共に生きる時に問題となるベスト3を挙げ、その解決を提案するワークショップ」を開催することをぼんやりと考えていました。

一気に変わったのは、ELF東北の竹内幸哉さんが近畿大学にやってきた2018年3月です。そのときに「ケースメソッド研究会」を開催し、山川さんとともに参戦しました。そのあとで山川さんがボソッと「あなたのやりたいことがわかった」と僕に言ったのがすべての始まりです。ちなみにこの時点で僕は「ケースメソッド」をやりたいわけではなかったのですが、酒の勢いで「うん」と言ってしまい、それ以降なんとなく「ケースメソッド&フランス文化」が我々の方針になってしまったのです。つまり「勘違い」と「アルコール」でできたのがこのプロジェクトです。

2018年5月に弘前大学の熊野ゼミの学生をお借りして「フランス文化研究ケースメソッド」の第一弾が開催されます。そのケースは山川さんが作ったものでした。そのプロトタイプをたたき台として、現在の「フランス語圏文化研究ケースメソッド」が生まれていきます。その後のケースは僕が執筆したものですが、やはり「三人で作った」という思いが強いです。

今回、その成果が冊子化されました。「ケースメソッド」のイメージがつかなかった人たちも、これを読むとワークショップがイメージできるでしょう。そして、この報告書は「批判される側に立ち、批判を滋養としながら到達した場所」なのです。

我々のワークショップは2019年になり新たな展開を迎えています。一貫して「批判される側」という立ち位置は変わりません。そして次は高校でのワークショップを目指して我々の挑戦が始まります。

「批判する側」の人にはたどり着けない高みがあります。我々はその高みを目指しています。皆さん、ともに「批判される側」に立ちましょう。つらいときはお声がけください。