中等教育のために何ができるか?

ようやく授業の終わりが見えつつあります。目下、日替わりで仕事を仕上げていますが、少しは余裕がありますね。堀辰雄研究から一歩先に進みたいこともあり、戦後前後の日本文学をもう少し勉強したいので、時間はいくらあっても足りませn。

そんな中、新たなケースを書きおろす必要があり、今日の午後は執筆に費やしました。これから中等教育でのケースメソッドを定期的に行うつもりです。

試験期間中に気になるのは「学生の生徒化」という問題です。勉強が「単位取得」に繋げられていき、テストをやっては忘れ……という繰り返しを見るたびに、「大学教育へのチューニング期間」を設ける必要性を感じます。

「正解のない学問を自由にやってよい」ということは、こちらからすると広大な世界が広がっているイメージですが、RPGを知らない人間がロマンシングサガをプレイすると戸惑うのと同様に、「フリーシナリオ」ゆえの不安が付きまといます。とすれば重要なことは「フリーシナリオに耐えられるRPG慣れ」です。そのような期間が大学生活の中に設けられているのかといえば、基礎ゼミがあるだけで、あとは学生の自助努力に委ねられてしまいます。

現在の「探究学習」が一つの答えになっていますが、我々の方でも「高校に鍛えてもらいたい」と待っているだけではいけないと考えています。それゆえ自分たちが学問の意義を高校生に発信するという機会を積極的に設けていきたいです。

というわけで伊奈高校でのワークショップに向けて準備作業です。高校生向けのケース作りは難しくも楽しいですね。