偶然の仕事との向き合い方

何度か書いているように、僕の基礎ゼミは法学部のスポーツ推薦学生が対象です。一般の学生を受け持つことはありません。それゆえ、基礎ゼミは基本的に「スポーツ生にとっての大学教育」をテーマとします。

スポーツ生を受け持ったのは偶然です。たまたま僕の所属先で、第二外国語の教員がスポーツ基礎ゼミを持つという慣例があったからです。そもそもスポーツが苦手な人生でしたので、スポーツ生はあまり関わることもないタイプの学生でした。

基礎ゼミを任されたのは着任2年目です。基礎ゼミはずっと担当したかった授業です。つまり「興味のあった基礎ゼミ」+「縁が薄いスポーツ生の指導」です。そこで「スポーツと基礎ゼミを接続する」という計画を立てました。異なる二極を繋ぐのは前から得意だったようです。

その結果、こんな感じの授業がデザインされました。

・スポーツ生の自己分析……小論文
・スポーツ生の将来の目標設定……KJ法・KP法
・スポーツ生の知識獲得……エクスカーション、図書館ツアー
・スポーツ生のコミュニティ作り……ケースメソッド
・スポーツ生のメタ認知……小論文、KJ法

このように、初年次教育で求められるインプット方法・アウトプット方法・グループワークの手法などを、すべてスポーツ生に必要な事柄に結びつけていきました。そんなスポーツ基礎ゼミも三年目が終わろうとしています。そしてふと思ったら、スポーツ生用の初年次教育の方法論が定まりつつあります。近々、これまでのスポーツ基礎ゼミの手法をまとめ、発表などができれば嬉しいです。